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成田スカイアクセス線 10年間のダイヤの変遷

2020年7月17日に、成田スカイアクセス線が開業10周年を迎える。当記事では、10年間の変遷をダイヤを通して振り返っていく。

アクセス線開業前

開業前のダイヤは2002年の改正を踏襲し、2006年に特急の佐倉以東各停化を行ったもので、日中における浅草線の系統は以下の通りだった。 エアポート快特は40分に1本で、押上で緩急接続を行った。本線に目を向けると、スカイライナーが40分に1本運転、普通列車には4連も交じり、金町線は高砂4番線発着というのが、アクセス線開業前の風景である。
2010年5月16日に京急蒲田駅の上り線が高架化されたほか、日暮里駅と高砂駅を高架化、東松戸駅と新鎌ヶ谷駅と小室駅に待避線を設置、空港第2ビル駅と成田空港駅にホームを増設、北総線内の130km/h運転対応化などの設備改良が行われた。

2010年7月17日 アクセス線開業

スカイライナー

開業に合わせてAE形8編成が導入された。運用に必要な編成数は7本で、うち4本が日中も稼働した。日中の運転間隔は20分間隔と40分間隔が交互の60分一周パターン。
これまでスカイライナーが運転されていた京成本線には、60分に1本のシティライナーが新設された。スカイライナーとシティライナーを合わせると、成田空港側では20分に1本ライナーが発着していた。一方、上野側ではライナーの運転間隔が10分間隔→10分間隔→40分間隔のサイクルとなり、分かりにくいダイヤとなっていた。

アクセス特急

開業に合わせて、アクセス線専用車として3050形6編成が導入された。運用に必要な編成数は京成車6本と京急車3本で、うち京成車4本と京急車2本が日中も稼働した。日中の運転間隔は40分間隔。
成田空港と羽田空港を最速で結ぶ系統として設定されたが、成田湯川~成田空港間の単線区間での信号待ちが長く、速達性に欠けた。

北総線列車

印旛日本医大発着の普通列車が20分に1本の運転であることは開業前と変わらないが、アクセス線列車の待避が増加した。上記のように、スカイライナーが60分サイクル、アクセス特急が40分サイクルだったため、無待避の列車、スカイライナーのみ待避する列車、アクセス特急のみ待避する列車、スカイライナーとアクセス特急の両方を待避する列車の4種類が登場した。更に、40分から80分に1本の割合で印西牧の原止まりとされた上、不定期に印西牧の原で車両交換が入ったので、運転間隔は揃っていなかった。

ダイヤ

そもそも、アクセス線列車はスカイライナーとアクセス特急がそれぞれ20分間隔で運転される計画だった。つまり、単線区間に毎時6往復を走らせる計画で、その計画に合わせて根古屋信号場が設置されたのだった。この事を念頭に置いて、開業時のダイヤグラムを見てみよう。 アクセス線開業時の日中パターンダイヤ 上半分には成田空港~印旛日本医大間のダイヤグラムを、下半分には印旛日本医大以南の追い抜き関係のみ抜き出したものを掲載した。下半分は左側が北行列車で、右側が南行列車である。
アクセス特急は40分間隔で、ダイヤに示した60分サイクルと周期が合わない箇所があるため、点線で示している。

上で「スカイライナーが60分サイクル、アクセス特急が40分サイクル」と書いたが、実際は「20分サイクルから列車を間引きしたもの」だったようだ。そのため、アクセス特急に無駄な停車時間が発生していた。
北総線列車も、先述したように待避の有無が運転間隔に影響を与えているのが分かると思う。
このように、開業時のダイヤは という問題を抱えていた。

2011年 東日本大震災の発生

2011年3月11日に東日本大震災が発生すると、同年12月まで臨時ダイヤで運転することとなった。
スカイアクセス線においては、印旛沼付近にて路盤が沈下したため、軌道狂いと高低狂いが発生し、9月10日まで減速運転を強いられた。

3月11日~

震災当日にダイヤが乱れたことは言うまでもないが、12日以降も設備の損傷や計画停電などでダイヤが混乱することになった。

3月16日~

全日で土休日ダイヤを施行した。被災区間の復旧工事のため、徐行運転を行った。

3月22日~

平日は、土休日ダイヤを増発する形で臨時ダイヤを施行した。

4月4日~

平日は、平日ダイヤを減便する形で臨時ダイヤを施行した。 土休日は、土休日ダイヤを減便する形で臨時ダイヤを施行した。

5月9日~

一部の回送列車が削減された。
電力需給の問題から、平日12時から15時の間は回送や試運転を運転しない等の対応が取られていた。
この対応により、車両キロ15%減となった。

6月27日~

一部列車の運転が再開されたが、減便は継続した。

9月10日~

スカイアクセス線の徐行運転が解除され、160km/h運転が再開された。
シティライナーを除き、日中時間帯の運転本数が平常時に戻った。

12月23日~

シティライナーを除き、朝夕も含めて運転本数が平常時に戻った。徐行運転が解除され、時刻変更が終了した。
なお、上で記した以外にも、直通先の線区では小規模なダイヤ修正が行われていた。

臨時アクセス特急の運転

2012年の夏休み期間中、早朝・深夜に臨時のアクセス特急が運転された。
運転日は8月1日~8月31日で、夏季繁忙期に混雑を避ける、早朝深夜に発着する航空便に余裕をもって乗り継げるなどの需要に対応したもの。次年度以降も運転され、のちに定期列車となった(後述)。

2012年10月21日 アクセス特急の速達化

2012年の改正では、前ダイヤの問題点であった「アクセス特急の所要時間が長い」「北総線列車の運転間隔に差がある」という問題点が改善された。また、利用実態に合わせてスカイライナーの運転間隔を調整した。

スカイライナー

運用数は変わらないものの、利用が少なかった時間帯の列車を削減し、利用客の多い時間帯に列車を集中させた。これにより、10時台~14時台は概ね40分間隔で、15時台~16時台に20分間隔で運転されるようになった。12時台上りのみ変則で60分間隔になるなど、利用実態に合わせた細かい設定が光るダイヤであった。
早朝時間帯においては、上野5時58分発のスカイライナーが設定された。
また、シティライナーは平日と土休日の両方で1往復のみの運転となった。

アクセス特急

日中時間帯における根古屋信号場での待ち合わせが無くなり、下りの所要時間は7分、上りの所要時間は10分短縮された。
所要時間短縮によって、日中の運用数が1本削減された。この削減された1運用分は京急車と京成車で分担され、12時台に成田空港で京成車と京急車の車両交換が見られるようになった。
下りのアクセス特急は、高砂で本線特急に接続するようになった。

北総線列車

日中時間帯において、スカイライナーが40分サイクルを基本とするダイヤとなったことで、待避パターン分かりやすくなった。また、従来印西牧の原止まりだった列車も印旛日本医大に延長されたこともあり、全線にわたって運転間隔のバラつきが小さくなった。
前ダイヤでは矢切でアクセス特急に通過追い抜きされていたが、新鎌ヶ谷での接続に変更されたことで、千葉NTから都心方面への利便性が向上した。
同時に行われた京急電鉄のダイヤ改正で、泉岳寺~羽田空港間の種別がエアポート急行から快特に格上げされたため、1往復にかかる所要時間が短縮され、運用数が削減された。

ダイヤ

2012年改正時の日中パターンダイヤ アクセス特急と本線特急が高砂で接続するようになった。
北総線列車はスジが立てられたため、遅延の影響を受けやすくなってしまった。遅延時は、北総線列車は東松戸待避に、アクセス特急は高砂待避に運転変更されていた。
アクセス線列車と直接の関係は無いが、本線の時刻が10分程度スライドしたため、快速の時間調整が減って速達化された。

臨時アクセス特急の運転

2013年の夏休み期間中も、前年同様に早朝・深夜に臨時のアクセス特急が運転された。
運転日は7月20日~9月1日。

2013年10月26日 最終上りスカイライナーの繰り下げ

スカイライナー

前ダイヤでは、上りの最終スカイライナーは成田空港22時18分発だった。この修正では、当列車の成田空港発時刻が12分繰り下げられ、22時30分発になった。

アクセス特急

従来、浅草線内で通過運転をする列車の種別に対して飛行機マークが付与されていたが、この改正から取りやめた。

臨時アクセス特急の運転

2014年の夏休み期間中も、前年同様に早朝・深夜に臨時のアクセス特急が運転された。
運転日は7月19日~8月31日。

2014年11月8日 早朝深夜の成田空港発着の拡充

スカイライナー

利用客の多い時間帯に増発された。まず、回送7AE04列車(成田空港→上野)を営業化し、7時台上りのスカイライナーを設定した。
次に、18時台に上りスカイライナーを、23時台に下りイブニングライナーを増発した。ライナーを利用できる時間帯が拡大したことで、利便性が向上した。
この改正から、シティライナーは土休日のみの運転となった。

アクセス特急

平日の変更点のみ記す。
下り1本目のアクセス特急が新町始発から押上始発に変更され、担当車種が京急車から京成車に変更となった。
代わりに、下り2本目のアクセス特急が押上始発から三崎口始発に変更され、担当車種が京成車から京急車に変更となった。
前ダイヤで下り1本目に充当されていた京急車は、成田空港到着後に一旦宗吾入庫した上で折り返していたが、改正後は下り2本目に充当された京急車が成田空港→成田→成田空港と回送した上で折り返すことになった。
このほか、早朝時間帯に走っていた宗吾→成田空港間の送り込み回送が営業化された。アクセス線運用が臨時ダイヤ以外で本線列車に充当されるのは、これが初めてのことだった。
日中時間帯、青砥~羽田空港間にエアポート快特(京成線内快特特急、京急線内快特)が40分間隔で設定された。この系統と従来のアクセス特急を合わせると、浅草線内は20分間隔でエアポート快特が走ることになった。20分間隔のエアポート快特と20分間隔の本線特急が青砥で接続するように変更されたため、速達性が向上した。

臨時アクセス特急の運転

2015年の夏休み期間中も、前年同様に早朝・深夜に臨時のアクセス特急が運転された。
運転日は7月18日~8月31日。

2015年12月5日 深夜の成田空港発着の拡充

スカイライナー

大きな変更はないが、イブニングライナーとモーニングライナーが船橋に停車を開始したことで、間接的に成田空港アクセスが向上した。
土休日のみ運転されていたシティライナーは、この改正で定期運転を取りやめ、正月のみ走る臨時列車となった。

アクセス特急

前ダイヤで走っていた宗吾参道→高砂間の回送を営業化し、深夜に上りアクセス特急が増発された。増発されたのは成田空港22時49分の上野行で、アクセス特急の終電は15分繰り下げられることになった。
アクセス線運用の印西牧の原停泊は上野発印西牧の原行(高砂で列番変更)によって送り込まれていたが、この改正からは平日のみ上野→高砂→押上→印西牧の原の経路で運転されるようになった。これは、特急に格上げされた北総線列車と押上で接続し、特急通過駅を救済するための措置。

北総線列車

平日夜間に下りの特急列車が設定された。北総線内の同時間帯の優等列車は、アクセス特急と合わせると20分~30分間隔で運転されることになった。

臨時アクセス特急の運転

2016年のゴールデンウィーク期間中と夏休み期間中も、前年同様に早朝・深夜に臨時のアクセス特急が運転された。
運転日は4月29日~5月8日と7月16日~8月31日。

2016年11月19日

スカイライナー

8時台に下り1本が増発された。この送り込みとして、成田空港→上野間にアクセス線経由の回送6AE06列車が設定された。スカイアクセス線経由の回送が設定されるのは、2014年改正で消滅して以来の事。
朝下り列車の運転間隔が変更されたため、従来宗吾参道→上野間で走っていたAE形回送列車の運転時刻が繰り上げられた。

アクセス特急

早朝に下り1本を、19時台に上り1本を増発した
早朝に増発されたのは、従来繁忙期に臨時アクセス特急として運転されていたもの。従来通り上野発着。
一方23時台に運転されていた臨時アクセス特急は、そのまま増発とはならず、運転時刻を19時台に変更して増発された。これによって、上りアクセス特急は18時台以降も40分間隔で運転されるようになった。

2017年10月28日

スカイライナー

下りスカイライナーが14時台に1本、上りスカイライナーが13時台に1本増発された。これにより、スカイライナーが20分間隔で運転される時間帯が増加した。

アクセス特急

2015年に増発された成田空港22時49分の上野行の運転時刻を繰り下げ、23時00分発の金沢文庫行とした(土休日は西馬込行)。同列車の担当は京成車から京急車に変わった。
送り込みとして、22時台のアクセス特急が浅草線から直通の京急車運用に変更された。従来は上野発だったが、これは高砂止まりの快速に変更された。
成田空港駅における縦列停車が開始されたことで、空港第2ビル駅での交換待ちが減少し、一部列車の所要時間が短縮された。

2018年12月8日

スカイライナー

下りスカイライナーが17時台に1本、上りスカイライナーが18時台に1本増発された。これにより、スカイライナーが20分間隔で運転される時間帯が増加した。一方、午前中に40分間隔で運転する時間帯が広がったため、全体の本数に変更はない。

アクセス特急

前回改正で設定された深夜のアクセス特急金沢文庫行は、送り込みが京急線内発だったことから京急線内の遅延の影響を受けやすかった。終車接続を確保するために押上や高砂から代車を出すことが数回あり、これの対策として送り込み時刻を前倒しすることになった。
新たな送り込み列車(平日)は三崎口始発の1625Hで、17時台の下りアクセス特急である(土休日は1869H、18時台の下りアクセス特急)。成田空港到着後、23時台まで宗吾車庫で待機した。
京成の事情で京急車を5時間も宗吾に匿うわけだから、その代替として京成車を京急側に供出することになった。1706K高砂始発特急三崎口行(京成線内は普通)と、2007K三崎口始発アクセス特急成田空港行(京急線内は快特)がそれである。夜間のアクセス特急に使用する編成が1本減少するため、アクセス特急の折り返しを短縮して対応した。結果、夜間のアクセス特急は運転間隔が不揃いになった。
従来、日中時間帯に高砂駅において本線特急の成田空港行とアクセス特急成田空港行が同時発車していたことから、誤乗を避けるため発着時刻が変更され、両列車は乗り継ぎできなくなった。

2019年12月28日

スカイライナー

翌年に開催される(はずだった)オリンピックに向け、終日にわたってスカイライナーが20分間隔で運転されるようになった。朝ラッシュは所要時間が伸びる上、モーニングライナーも運転されており、従来の編成数では足りないことから、新たにAE形1編成を増備して改正に備えた。
増発に伴い、早朝に宗吾参道→上野間、夜間に上野→宗吾参道間の回送列車が新設された。
朝に成田空港→上野間でアクセス線経由の回送が1本増加し、2本になった。
従来、日中時間帯に上野駅において本線特急の成田空港行とスカイライナー成田空港行が同一ホームから発車していたことから、誤乗を避けるため発着番線が変更され、別のホームから発着するようになった。

アクセス特急

2012年改正時に設定された平日12時台の成田空港における京成車(09K)から京急車(83H)への車両交換は、スカイライナーの増発によって回送スジが設定できなくなることから、車両交換自体が無くなった。
83Hは京成本線の快速列車(旧81H)として上るように変更されたので、「往路アクセス線、復路本線」という形態の京急車運用が誕生した。81Hは10時台に高砂入庫となった。
09Kは宗吾入庫せず旧83Hの運用を引き継いだため、15時台のアクセス特急京急久里浜へ充当されるようになった。久里浜到着後は一旦入庫し、久里浜始発の2009K(旧2007K)アクセス特急成田空港行に充当された。実質的に送り込みの1706K三崎口行を前倒ししたことになり、遅延対策とも取れる。1706Kは京急車運用(81H)に戻された。
1706Kの高砂出庫が無くなったことから、1007Kは高砂入庫する必要が無くなり、本線経由の回送で09Kの代わりに宗吾入庫するようになった。ここで、「往路本線、復路アクセス線」という形態の京成車運用が誕生した。
なお、ここまでの運用変更に伴い1081H(高砂→宗吾)が京成車運用に変更されたため、回送1561K(宗吾→高砂)を新設して本数を調整した。
下り1本目のアクセス特急(上野始発)はスカイライナーに格上げされた。代わりに同時刻で高砂始発(土休日は押上始発)のアクセス特急が設定され、押上線列車からの接続を受けた。
平日朝に運転されていた成田空港→成田→成田空港間の京急車回送は、この改正から運転を取りやめた。成田空港駅の縦列停車が活用された。
土休日においては、夜間において殆どの上野発着のアクセス特急が浅草線直通に変更され、代わりに浅草線発着の快速の一部が上野発着に変更された。この変更に伴い、土休日深夜に残っていた上野発印西牧の原行(高砂で列番変更)は、西馬込発印西牧の原行に変更された。

ダイヤ

2019年改正時の日中パターンダイヤ 基本パターンは2012年から変更がない。
この改正では、日中時間帯において本線特急の半数が快速特急に格上げされ、成田止まりとなった。この快速特急とアクセス特急が、上りの青砥と下りの高砂でそれぞれ接続するようになった。
また、日中時間帯において佐倉発着だった快速の半数が成田空港発着へ延長された。この快速は佐倉で成田発着快速特急と接続した。
成田空港側から見ると、20分間隔でスカイライナー上野行が運転されると共に、40分間隔でアクセス特急羽田空港行、本線特急上野行、快速西馬込行が運転されることになった。この変更はスカイライナー誘導施策などではなく、「乗り換えなしで到達できる駅を増やす」「乗客の選択肢を増やす」といった目的であった。この改正で、成田空港アクセスは一つの完成形に到達したといっても過言ではないだろう。

アクセス線のこれまで

スカイライナー

2010年改正時は「運転パターンを揃えた分かりやすいダイヤ」、2012年からは「利用実態に合わせて運転間隔を調整したきめ細かいダイヤ」、2016年からは再度「運転パターンを揃えた分かりやすいダイヤ」を主眼に置いたダイヤ設定がなされている。2019年改正の20分間隔化は、2010年のシティ+スカイライナー20分間隔ダイヤへの原点回帰ともとれる。

アクセス特急

2012年改正で設定された高砂における下りアクセス特急と本線特急の接続を2018年で取りやめる、2016年改正で40分間隔化した夜間帯の運転間隔を2018年で崩すなど、ダイヤ設定に試行錯誤が見える。上野発着のアクセス特急は徐々に減少傾向にある。

アクセス線のこれから

スカイライナー

10両化が計画されている。そもそも1970年代からスカイライナーの10両化計画があり、京成上野駅と成田空港駅(→東成田駅)は10両対応で建造されている。1986年の青砥高架化、2006年の船橋高架化、2009年の日暮里高架化でもホームは10両対応で建設されている。中期経営計画で「成⽥空港利⽤者の増加に対応すべく、スカイライナー⾞両・停⾞駅等のあり⽅を検討」」「宗吾⾞両基地を建替・拡充」と記載があるから、将来の10両化を目論んでいるものと思われる。但し、根古屋信号場や空港第2ビル駅が10両未対応のため、実現にはまだ時間がかかりそうである。

アクセス特急

2019年から編成数が6編成から7編成に増え、予備車が0本から1本に増加した。これまで、検査等で長期間アクセス線用編成が離脱するときは恒常的に代走が発生していたが、それが無くなった。
設備面では、2024年に泉岳寺駅の改良工事、2027年に羽田空港駅引上線の建設、2029年に品川駅の地平化が予定されているため、羽田空港側で余裕を持った折返しができるようになる。すると、アクセス特急の運転パターンも変わってくるだろう。
更に、2020年台後半から2030年台にかけて、成田空港を発着する旅客数が大幅に増加する見込みである。2028年にはC滑走路が新設され、航空機発着数が1.7倍になるのだ。旅客が1.7倍になれば列車数も1.7倍…になるかどうかは定かではないが、国土交通省では輸送力を増加させるための設備強化が必要かどうかの検討に入っている。そして、成田空港会社の発表などによると、アクセス線の単線区間を複線化することが検討されている模様。スカイアクセス線は次の10年でも大きな変化が訪れそうである。